2018.11.21
世界COPDデー
前回の「COPD〜慢性閉塞性肺疾患〜」では
COPDの現状や初期症状についてお話ししました。
今回は症状が進行した場合や検査、治療方法についてお伝えします。
COPDが進行するとどうなるの?
少し体を動かすだけでも十分な酸素が取り入れられない状態(低酸素血症)が
起きるようになります。
重症化すると在宅酸素療法が行われるようになり、
また、さまざまな合併症が起きやすくなります。
●きつい咳が慢性化します
咳や痰がひどくなり、慢性化します。
平地や緩い坂道でも息切れを起こし、息継ぎのため休まずにはいられません。
体重減少、食欲不振などもあります。
●自宅での酸素吸入が必要になります
呼吸不全が進行すると、睡眠時も含めて1日中、酸素を吸入する
在宅酸素療法が必要となります。
外出の際も酸素を持ち歩くことになり、外出がおっくうになります。
COPDの検査は簡単にできます
問診などの診察である程度診断は可能です。
そのほか胸部レントゲン、X線検査で肺胞の状態を確認し
スパイロメーター※で呼吸機能の検査をします。
※筒状の検査器。最大限に息を吸い込み最後まで一気に筒に吹き込みます。
COPDの治療方法は?
残念ながら、肺や気管支は元の完全な健康状態には戻りません。
しかし、息切れなどの症状をやわらげることはできます。
まずたばこを吸っている方は禁煙しましょう。
そのほか、呼吸法のトレーニングや吸入薬があります。
吸入薬は、気道や狭くなった気管支など空気の通り道を広げ、
呼吸をしやすくする気管支拡張薬を使用します。
肺機能が低下すると呼吸するのに多くのエネルギーをつかうため
バランスのよい食事も大切になります。
また、風邪などの感染症はCOPDの症状を急激に悪化させる場合があります。
生活習慣を見直し、病気の進行を遅らせることが基本的な治療法です。
COPDを予防するためには
たばこを吸わないこと。
また、受動喫煙でもCOPDを発症する危険があります。
周りにたばこを吸う人がいる場合は十分に注意しましょう。
おすすめのパンフレット
知っていますか?たばこ病 COPD
監修:順天堂大学医学部呼吸器内科客員教授 福地義之助
受動喫煙
監修:日本禁煙推進医師歯科医師連盟
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