2018.12.10

ウイルス性胃腸炎

例年11月頃から流行がはじまるノロウイルスやロタウイルスに加え

通年を通してみられるアデノウイルスを病原体とした胃腸炎。

病院では「おなかの風邪」と診断されたりします。

今回はウイルス性胃腸炎についてお話しします。

 

ウイルス性胃腸炎の原因

「おなかの風邪」の主な原因は

ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルス、などがあります。

感染者の便やおう吐物、手など

病原体がついたものにさわることで感染します。

感染者が使ったコップやタオルから感染するケースもあります。

また通年を通して、食中毒による感染がみられます。

 

症状

●ロタウイルス

水のような下痢や嘔吐がくり返し起こり、発熱することもあります。

下痢は1週間程つづく場合があり、脱水症状に注意が必要です。

また、5歳までにほぼ全ての乳幼児が感染し、

乳幼児の急性胃腸炎の主な原因ウイルスとしても知られています。

意識の低下やけいれん等が見られたら、

速やかに近くの医療機関を受診しましょう。

 

●ノロウイルス

激しい吐き気、水のような下痢、おう吐が1〜2日続きます。

あまり高熱にならないことが多い。

乳幼児から高齢者までの幅広い年齢層に急性胃腸炎を引き起こします。

感染力が非常に強く、一生のうちに何度もかかる可能性があります。

 

 

●アデノウイルス

夏時期には咽頭結膜熱(プール熱)の病原体としても知られています。

冬場は胃腸炎を引き起こすことが多く

下痢や腹痛が主で、発熱やおう吐の程度は軽いです。

 

 

治療法

ウイルスによる胃腸炎に有効な抗菌薬はなく、

胃腸炎の症状をやわらげる対症療法となります。

特に高齢者や乳幼児はおう吐・下痢による脱水症状がおきやすいので

水分摂取をすすめたり、それが出来ない場合は病院で点滴を行います。

激しいおう吐が続くときは無理に食事をとらなくても大丈夫です。

吐き気が収まったらスプーンひとさじの水分から少しずつ摂取していきます。

また、下痢の症状がひどいからといって下痢止め薬を服用すると

ウイルスが腸内にとどまり症状を長引かせることがあります。

おう吐したもので窒息するケースもありますので注意しましょう。

 


 

予防

最も重要なのは手洗いと消毒をしっかりすることです。

手洗いは指の間や爪の間もよく泡で洗い、15秒以上流水で流します。

感染者の便やおう吐物に大量のウイルスが含まれています。

便やおう吐物が乾燥すると空中に菌がとぶので素早く処理をしましょう。

そして残念ながらウイルスにアルコール消毒は効きません。

汚れた衣服やドアノブ、おう吐物の周りなどは

塩素系漂白剤の消毒液で消毒しましょう。

 

■ 塩素系漂白剤の消毒液の作り方

500ミリリットルのペットボトルに

ペットボトルキャップ2分の1杯分の塩素系漂白剤を入れて使用します。

(子供の誤飲には十分注意してください)

 

一人一人が予防をこころがけて、コミュニティ全体の感染を防ぎましょう。